「干しエビ」と言っても、指しているものが違います
干しエビをお探しの方から、よくお問い合わせをいただきます。ただ、同じ「干しエビ」という言葉でも、思い浮かべておられるものが人によって違います。
殻ごと干した小さなエビ。殻をむいてから干したエビ。そして桜えび。 どれも干しエビですが、もとになっている生き物が違います。
呼び方も、和名・中華の呼び名・地方名が入り混じっています。整理しておきます。
干し小エビ ── 原料はアキアミです
中華の炒め物、お好み焼き、かき揚げで昔から使われてきた、いちばん馴染みのある干しエビです。殻ごと丸ごと干してありますので、香ばしさと歯ざわりが持ち味で、だしもよく出ます。
原料はアキアミというエビです。ここで一つ、紛らわしい話があります。
アキアミは、名前に「アミ」と付きますが、アミの仲間ではありません。 サクラエビ科に分類される、れっきとしたエビです。「アミ」と付くせいで別の生き物と思われることがありますが、干しエビの原料として昔から使われてきたエビです。
名前の似たオキアミとも別のものです。オキアミはエビではなく、プランクトンです。 アキアミはエビ、オキアミはプランクトン。ここは間違えられやすいところです。
当店の干し小エビはベトナム産です。南国の強い日差しのもとで干し上げられます。
干しむきエビ ── 中華では「蝦米(シャーミー)」
殻をむいてから干したエビです。中華料理の世界では「蝦米(シャーミー)」と呼ばれ、上等な材料として扱われてきました。
ここも紛らわしいところですので、はっきり書いておきます。「シャーミー」は、干したむきエビそのものを指す呼び名です。 特定のエビの種類の名前ではありません。
では原料は何かというと、ホワイトエビやピンクエビです。料理の名前と、その材料の名前。そういう関係だとお考えいただくと分かりやすいと思います。
強めに干してありますので、殻がないぶん口当たりがやわらかい、というものではありません。 そのまま召し上がることも、水で戻して具材にすることもできます。当店では中国産とインドネシア産をお取り扱いしており、干しエビ(無着色)の売り場に並べています。
桜えび ── これはまた別のエビです
桜えびは、アキアミとは別の種類のエビです。透き通った紅色と、独特の甘い香りが持ち味で、姿を見せる料理に向きます。
桜えびといえば駿河湾が有名で、日本国内で水揚げされるものはすべて駿河湾産です。あまり知られていませんが、台湾にも、これとまったく同じ種類の桜えびが生息しています。 当店でお取り扱いしているのは、その台湾産です。
アキアミと桜えび、どこが違うか
この二つの違いは、よくお尋ねいただきます。並べておきます。
| 干し小エビ | 干し桜えび | |
|---|---|---|
| 原材料の表示 | アキアミエビ | 桜えび |
| 当店の産地 | ベトナム | 台湾 |
| 持ち味 | 香ばしさと歯ざわり。だしがよく出る | 透き通った紅色と甘い香り |
| 使い方 | 加熱してお使いください | そのまま召し上がれます |
いちばん実用に関わるのは、いちばん下の欄です。干し小エビは、加熱してお使いいただく前提の商品です。 商品ページの使用方法にも、はっきり書いてあります。
ラーメンのスープ、天麩羅の衣の風味付け、もんじゃ焼き、お好み焼き、焼きそば、せんべい・蒲鉾の具材等の加熱加工用
いっぽう干し桜えび(台湾産) 大 500gの使用方法は「そのままお召し上がりいただけます」です。
ですので、サラダや冷菜に、火を通さずそのまま散らしたいという使い方をお考えでしたら、桜えびをお選びください。干し小エビでその使い方をされることは、当店としてはおすすめしておりません。
干し小エビには、着色されたものがあります
干し小エビには、無着色のものと着色したものがございます。見分け方は簡単で、原材料の表示を見ていただければ分かります。
- 干し小エビ(無着色) 原材料は「アキアミエビ」だけです
- 干し小エビ(着色) 原材料は「アキアミエビ、赤色102号」です
どちらが良いという話ではありません。仕上がりの赤みが料理の見た目に関わる場合は着色を、原材料の表示を短くしたい場合は無着色を、という選び方をされているお客様が多いように思います。給食施設や、原材料表示にお気をつけの飲食店様は、無着色をお選びになることが多いです。
保管について
干しエビ類の賞味期限は、いずれも冷蔵で半年と表示しております。乾物ではありますが、当店では冷蔵での保管をおすすめしています。
乾物ですが、美味しさを保つ為に当社では冷蔵を推奨します。(冷凍がベストです)
当店自身も、営業冷蔵庫・自社冷蔵庫とも-25℃以下で保管しております。エビは香りが持ち味の素材ですので、常温に長く置くと、いちばん良いところから抜けていきます。届きましたら、できるだけ冷蔵庫か冷凍庫へお入れください。
粉にすると、呼び方がさらに増えます
干したエビを粉にしたものは、「エビパウダー」「えび粉」「海老粉」と呼ばれます。当店の商品名はエビパウダーですが、どの言葉でお探しでも同じものです。
ただし、粉になると何を粉にしたのかが見た目では分かりません。 ですから当店では、原料ごとにページを分けています。
・エビパウダー ── 中国産のアキアミを干してから粉にしたもの
・むきエビパウダー ── ホワイトエビ・ピンクエビのむき身を丸ごと粉砕したもの(ベトナム産)
・アカエビパウダー ── アカエビをむき身にしたときに出る殻と頭
・桜えびパウダー ── 桜えびのブロークン(折れたもの)とヒゲ
・焼きつるつるエビパウダー ── ナイカイスジエビ(「つるつるエビ」は地方での呼び名です)
原料が違えば、味も、塩味の出方も変わります。 どれが良い悪いではなく、目指す味に合う原料を選んでいただくための書き分けです。
【ご注意】塩味が出るものがあります
エビパウダーはどれも同じではありません。むきエビパウダーとアカエビパウダーには、パウダー自体に塩味があります。 ほかのものは、そうではありません。
この2つをスープや調味にお使いになる際は、塩加減を後から決めていただくのが安全です。 先に塩を決めてしまうと、辛くなることがあります。とくにアカエビパウダーは塩味が強く出ます。
お探しの言葉で見つからないときは
ここまでに出てきた呼び方を並べておきます。
干しエビ、干し小エビ、乾燥えび、干し小海老、アキアミ、蝦米、シャーミー、干しむきエビ、桜えび、さくらえび、えび粉、海老粉、エビパウダー。
どれも、当店の売り場にあるもののどれかを指しています。お探しの言葉で見つからないときは、お問い合わせフォームからお気軽にお尋ねください。 何をお作りになりたいかではなく、どんなエビをお探しかをうかがえれば、当店にあるかどうかをお答えできます。
あわせてご覧ください
・干し貝柱と干しエビの戻し方|冷蔵庫で水出しをおすすめする理由
・干しエビ、エビパウダー(形のあるもの・粉にしたものの一覧)







