冷凍の魚介類は、届いてからの温度管理と解凍のしかたで、仕上がりが変わります。飲食店や給食施設では扱う量が多いぶん、ルールを決めて共有しておくことが効いてきます。
ここでは、当店がどう保管して出荷しているかと、お手元での扱いで気をつけていただきたいことを分けて書きます。調理法や味づくりの指南はいたしません。当店は乾物の問屋で、調理のプロではないためです。
当店では、こう保管しています
当店の保管温度は、商品によって2通りに分かれます。ひとくくりにはしていませんので、分けて書きます。
【1】最後まで-25℃のまま
これらは冷凍品ですので、営業冷蔵庫でも自社冷蔵庫でも-25℃で、出荷まで温度を上げません。
【2】営業冷蔵庫-25℃ → 自社冷蔵庫-15℃
こちらは営業冷蔵庫では-25℃、自社冷蔵庫では出荷直前まで-15℃で保管しています。乾物だからといって常温に置きっぱなしにはしていません。
【1】と【2】は、同じ扱いではありません。冷凍の魚とエビは最後まで-25℃、乾物は出荷前の段階で-15℃、という違いがあります。
なお昆布と厚削り、しいたけ粉・しいたけパウダーは、この保管の対象外です。商品ページにも同じ表記で記載しています。
骨取り魚は、どこで凍結されているか
骨取り・骨なし魚切り身について、よくいただくご質問が「産地によって鮮度は違うのか」というものです。
骨取り魚は船上で凍結することが多く、日本産は港近くの冷凍庫で急速凍結することもあるため、産地による差はあまり出ません。
「日本で凍結しているぶん鮮度が保たれている」という説明を見かけることがありますが、骨取り魚については当てはまりません。ここは正直にお伝えしておきます。
あごは、事情が違います
いっぽうあご(トビウオ)は、凍結までの時間が効いてきます。
外国産(インドネシア・ベトナム)は、獲れてから冷凍するまでに時間がかかって鮮度が落ちます。暑い国だからです。これは焼きあごにも当てはまります。
国内産についても、石川産は一度原料を凍結しているぶん、平戸産とくらべるとわずかに落ちます。ただし日本での取り扱いですので、どちらも十分に美味しい素材です。当店では長崎平戸産をメインに扱っています。
この「凍結までの時間」の話は、あごに限った話です。骨取り魚には当てはまりません。混同されやすいところですので、あえて分けて書きました。
解凍のしかたについて
ここからは、一般に言われていることです。当店の商品に限った話ではありませんので、そのつもりでお読みください。
冷凍の魚介類は、冷蔵庫に移してゆっくり解凍するのが基本とされています。低温を保ったまま解凍できるためです。急ぐ場合は、密閉した袋のまま冷たい流水に当てる方法が使われます。ぬるま湯や温かい水を使うと表面だけ傷みやすくなりますので、水温には気をつけてください。
常温での放置解凍は、気温の高い時期はとくに避けたほうがよいとされています。また一度解凍したものの再冷凍は品質が落ちますので、使う分だけを解凍するか、小分けにしてから冷凍しておくのが確実です。
エビの戻し方は、急がないほうがよく戻ります
干しエビについては、当店からはっきり申し上げられることがあります。
ぬるま湯で戻すと、下手をすると傷みます。冷蔵庫で時間をかけて戻すほうがベストです。
急ぎたくなるところですが、ここは時間をかけていただいたほうが結果が良くなります。
海老の頭・甘エビ頭は、ドリップを出してから
海老の頭や甘エビ頭は、扱いにコツがあります。
解凍してドリップを出してから使うのがベストです。使うときは、オーブンで焼いて香味野菜と一緒に炊く形がよく使われています。
ドリップは臭いので、凍ったまま味噌汁に直接入れて煮立たせるのはおすすめしません。エビ油を作られる場合も同じで、ドリップを取ってから、低温の油でゆっくり取ってください。高温の油で作ろうとすると焦げ臭がしてしまいます。
乾物のほうも、冷蔵・冷凍が基本です
冷凍の魚だけでなく、乾物も同じです。
とくにサバ節・宗田節はカビが生えやすいので、お手元に届いたら冷蔵庫または冷凍庫で保管してください。常温で置いておくと、季節によっては短期間で変わってしまいます。
開封後は密閉して湿気を避けることも大切です。
骨取り・骨なし魚切り身は14種類
当店では現在14種類を扱っています。サバ、ぶり、アジ、縞ほっけ、サケ、マス、赤魚、カレイ、ホキ、メバル、メルルーサ、助宗ダラ、白糸ダラ、サゴシです。
サケは日本かロシア産の秋鮭を使用しています。秋鮭ですので美味しい素材です。カラフトマスはサケに見た目は似ていますが、味は淡白です。
仕入れの都合で切り替えが必要になったときは、マスの代替にはサケ、なければ色がきれいな赤魚やメバル。サバが手当てしづらい時期には、アジ、ぶり、縞ほっけあたりを見ていただくことが多いです。
なお「骨なし」「骨抜き」「骨取り魚」は、呼び方が違うだけで同じものです。給食や介護食の現場では「骨取り魚」と呼ばれることが多くなっています。
まとめ
温度管理は、当店から出るまでと、お手元に届いてからの二段構えです。当店の側は、冷凍品(骨取り魚、干しエビ・エビパウダー、海老の頭・甘エビ頭、殻付きあさり、干し貝柱)は最後まで-25℃、煮干しやパウダー類は営業冷蔵庫-25℃から自社冷蔵庫-15℃と、2通りに分けて保管しています。
お手元では、冷蔵庫でゆっくり解凍すること、再冷凍を避けること、乾物も冷蔵・冷凍で保管すること。この3つを決めてスタッフ全員で共有していただければ、品質のばらつきはかなり減ります。
素材そのものについては、各商品ページに産地・加工地・原材料を記載しています。
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