乾物は保存に強い食材とされていますが、湿度や温度管理を誤ると、カビや虫の発生といったトラブルにつながることがあります。本記事では、だし用乾物によくある保存トラブルの原因と対処法をご紹介します。
あわせて、「カビだと思われがちだが、実はカビではないもの」についても整理しました。
昆布の表面の白い粉は、カビではありません
昆布の表面に白い粉のようなものが付いていることがあります。これを見て「カビが生えた」とご心配される方がいらっしゃいますが、これは昆布の旨味成分です。
洗い流したり拭き取ったりする必要はありません。むしろ、旨味を落とすことになります。
ただし、中国産のだし昆布については事情が違います。国産に比べて表面の汚れが多く、塩分も多いため、こちらは軽く洗い流してからお使いください。
カビが発生してしまう主な原因
乾物のカビは、開封後の湿気の侵入や、密閉が不十分な保存容器が主な原因です。特に梅雨時期や高温多湿な季節は、開封後の保管方法により発生リスクが高まります。
特に気をつけたいのは、サバ節と宗田節です
当店で扱っている乾物のなかで、サバ節と宗田節は特にカビが生えやすい商品です。
理由は、当店が仕入れている節が脂が多く柔らかめのものだからです。乾燥が強く脂の少ない節に比べて、旨味は上ですが、そのぶん保管には気を配っていただく必要があります。
お手元に届きましたら、常温ではなく冷蔵庫または冷凍庫で保管してください。これだけで、トラブルはかなり防げます。
虫がわいてしまう主な原因
乾物に虫が発生するケースの多くは、常温で長期間保管したことによるものです。特に粉末状の商品は虫が発生しやすいため、開封後は早めに使い切るか、冷蔵庫または冷凍庫での保管を徹底することが重要です。
当店では、こうして保管してお届けしています
お客様に保管をお願いする以上、当店がどう保管しているかもお伝えしておきます。
煮干しやパウダー類は、営業冷蔵庫では-25℃、自社の冷蔵庫では出荷の直前まで-15℃で保管しています。昆布と厚削り、しいたけ粉・しいたけパウダーを除いて、すべてこの管理です。
常温の倉庫に積んだままにはしていません。届いた時点の状態を、できるだけそのままお渡しするためです。
エビ類は、戻し方にもご注意ください
干しエビや干しむきエビを戻すとき、ぬるま湯を使うと傷んでしまうことがあります。
手早く戻したくなるところですが、冷蔵庫で時間をかけて戻すほうが確実です。仕込みの前日に冷蔵庫へ移しておく、という形が現場では使いやすいかと思います。
発生してしまった場合の対処法
軽微な変色や虫の混入が見られた場合でも、自己判断で使用を続けるのはおすすめできません。安全に調理を提供するためにも、少しでも異常を感じた際は使用を中止し、新しい商品に切り替えることをおすすめします。
判断に迷われる場合は、当店までお問い合わせください。商品と保管の状況をうかがったうえで、お答えできることがあるかと思います。
まとめ
カビや虫の発生は、保存環境を整えることである程度防ぐことができます。日々の在庫管理の中で、保存状態のチェックを習慣化しておきましょう。
ポイントは3つです。昆布の白い粉はカビではないこと。サバ節と宗田節は特に冷蔵・冷凍で保管すること。粉末類は開封後に常温で置かないこと。この3つを押さえていただければ、多くのトラブルは避けられます。
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