「顆粒だし」と「天然だしの素材」は、同じ”だし”でもコスト構造や仕上がりの風味が大きく異なります。本記事では、業務用の視点から顆粒だしと天然だしそれぞれの特徴を比較し、メニューやオペレーションに合わせた選び方をご紹介します。
あわせて、「粉末だし」が顆粒だしとどう違うのかという、よくお問い合わせをいただく点についても整理しました。
顆粒だしの特徴
顆粒だしは、溶かすだけで安定した味が出せる手軽さが最大の魅力です。仕込み時間を大幅に短縮できるため、人手が限られる厨房やピークタイムの回転率を重視する店舗との相性が良い一方、風味の均一さゆえに”だし本来の香り”や余韻に欠けると感じられることもあります。
天然だし素材の特徴
昆布・かつお節・煮干しなどの天然素材からとるだしは、素材の組み合わせや煮出し方によって表情を変えられるのが強みです。手間はかかるものの、香りの奥行きや後味の質で差別化を図りたい業態には根強い支持があります。
「粉末だし」は顆粒だしとは別のものです
ここが、いちばん混同されやすいところです。
顆粒だしは、だしを取ったあとに加工してフリーズドライしたものです。ですから水に溶けます。だしがらは出ません。
当店の粉末は、煮干しや節そのものを粉砕しただけのものです。ですから水に溶けません。粉はそのまま残りますし、だしがらも出ます。
同じ「粉」の形をしていても、中身はまったく別のものだとお考えください。
粉が残りますので、汁は濁ります。味噌汁やラーメンスープなど、粉が入ったままでも差し支えのない料理でしたら、そのままお使いいただけます。澄んだ仕上がりにされたい場合は、漉していただくのが良いかと思います。
当店の「粉末」と「パウダー」は何が違うのか
当店では、同じように見える商品を「粉末」と「パウダー」で呼び分けています。これにも理由があります。
粉末は、当店が自分で選んだ煮干しや節を、協力工場で粉にしてもらったものです。粒子は少し粗めです。
パウダーは、大きな工場で、工場側が選んだ煮干しや節を原料として、ずっと細かく仕上げたものです。粒子が細かいぶん、口当たりの面では安心です。
わざわざ自分たちで原料を選んでいるのは、混ぜ物を防ぐためです。何が入っているか分かっているものだけをお届けしたい、という考えからです。
漉す手間を減らした「混合だし」という選び方
「天然素材を使いたい。でも漉す手間はかけられない」
業務用の現場では、よくうかがうお話です。そのために用意しているのが混合だしです。
当店のあごだし混合だしとかつお椎茸昆布だしは、小骨を網で振るって取り除いてあります。ただし、完全にゼロにはなりません。天然の素材をそのまま粉にしていますので、漉さずにお使いになると、口に残る感じがありますし、汁も濁ります。
そのうえで漉すかどうかは、お作りになる料理次第です。味噌汁やラーメンスープのように、粉が入っていても差し支えない料理でしたら、そのままお使いいただけます。澄んだ汁物に使われる場合は、漉していただくほうが仕上がりがきれいです。
そしてこの2つは、だし袋に入れず、粉のままバラで袋詰めしています。「だしパックは中身が見えないので心配」というお声をいただいたためです。袋を開けていただければ、何が入っているかを目で見て確かめていただけます。
業務用で選ぶときの判断基準
コストだけで比較すると顆粒だしが有利に見えますが、仕込み人員・提供する料理のグレード・お客様が求める体験まで含めて考えると判断は変わります。看板メニューには天然だし、サイドメニューや大量調理には顆粒だしというように、使い分ける店舗も少なくありません。
粉末だしは、その中間にあたる選択肢です。天然素材そのものでありながら、だしを取る時間はかかりません。仕込みの時間が取れないけれど素材は妥協したくない、という現場に向いています。
まず何から試すか
初めて当店の粉をお使いになる方には、かつお椎茸昆布だしかアジ煮干し粉末をおすすめしています。
かつお椎茸昆布だしは、かつお粉・しいたけ粉・昆布粉を合わせたものです。アジ煮干し粉末は、単品でありながら扱いやすく、当店でも長くお選びいただいている粉です。
まずは実際の味を確かめてから、ご判断ください。
まとめ
顆粒だしと天然だしは、どちらが優れているというより「何を優先するか」で選び方が変わります。コスト・時短・風味のバランスを整理した上で、メニューごとに使い分けることをおすすめします。
そして、顆粒だしと粉末だしは別のものです。「粉になっているから同じだろう」と思われがちですが、水に溶けるかどうか、だしがらが出るかどうかが違います。この違いを知っていただいた上で選んでいただけると、現場での使い方も決めやすいかと思います。
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今回ご紹介しただし素材は、ネット商社ドットコムでお取り扱いしております。業務用のまとめ買いにもぜひご活用ください。
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