業務用だし・乾物の発注サイクルと在庫ロス削減のコツ

煮干しいわし(瀬戸内) 特上 6kg 【訳あり特価】
煮干しいわし(瀬戸内) 特上 6kg 【訳あり特価】

業務用のだし・乾物は、発注のしかたと在庫の持ち方で、コストもロスも変わります。ただ、教科書どおりの在庫管理より先に知っておいていただきたいことがあります。

だし・乾物は天然のものですので、いつでも同じものが同じように手に入るわけではありません。この記事では、当店から見えている「切れることがある」「時期がある」「代わりが利く/利かない」という事情を先にお伝えしたうえで、発注と在庫の考え方をまとめます。

乾物にも「入らない時期」があります

まず知っておいていただきたいのがここです。

カタクチイワシの煮干し(いわゆる煮干しいわし)は、ここ数年不漁です。いっぽうで平子煮干しがその代わりに豊漁で、品質がよく求めやすい商品が揃っています。同じ「煮干し」でも、年によって手当てしやすいものが変わるということです。

宗田節も似た事情があります。削り節・パウダー用の脂が少ないものは手に入るのですが、当店好みの、脂があって美味しい宗田節は滅多に手に入らないレアなものです。入荷したときにお知らせしていますので、お使いになっているお店は、その機会に確保していただくのが確実です。

「いつでもあるもの」と「あるときに押さえるもの」を分けておく。これが業務用の発注では効いてきます。

仕入れには時期があります

同じ産地の同じ商品でも、獲れる時期で性格が変わります。

瀬戸内産の煮干しは脂が乗りやすく、きちんと選ばないと酸化臭のあるものが多くなります。そのため当店では、秋以降の、脂が抜けた時期のものを仕入れています。

そもそも当店は、魚が痩せている時期を狙って買い入れています。魚は雨が降った後は沖に逃げますので、餌を食べに帰ってきた痩せた魚は脂が少なく、煮干し向きになります。逆に脂の乗った魚は、燻製にしていわし節やうるめ節にすると美味しさが増しますので、そちらは節として仕入れています。

つまり年間ずっと同じ顔つきの煮干しが並んでいるわけではありません。味の再現性を大事にされるお店ほど、時期による違いを頭の隅に置いておいていただくと、仕込みのブレの原因が分かりやすくなります。

代わりが利くもの、利かないもの

献立を止めないための備えとして、代替の当たりを知っておくと動きやすくなります。

骨取り・骨なし魚切り身14種類扱っています。サバ、ぶり、アジ、縞ほっけ、サケ、マス、赤魚、カレイ、ホキ、メバル、メルルーサ、助宗ダラ、白糸ダラ、サゴシです。

サバが手当てしづらい時期には、アジ、ぶり、縞ほっけあたりを見ていただくことが多いです。マスの代わりにはサケ、なければ色がきれいな赤魚やメバルという当たりになります。

なおサケは日本かロシア産の秋鮭を使用しています。カラフトマスはサケに見た目は似ていますが、味は淡白です。見た目で置き換えると仕上がりが変わりますので、ここは分けてお考えください。

いっぽう焼きあごとあご煮干しは、代わりが利きません。まったく別のものだからです。製法が違い、焼きあごは炭火で焼いてから乾燥させたもの、あご煮干しは煮干しにしたものです。片方を切らしたときに、もう片方で埋めることはできないとお考えください。

在庫ロスは、ほとんど「保管」で決まります

発注量を絞るより先に、置き方を見直したほうが効くことが多くあります。

当店の保管は、商品によって2通りに分かれます。骨取り魚干しエビ・エビパウダー海老の頭・甘エビ頭殻付きあさりあさり煮干し干し貝柱といった冷凍品は、営業冷蔵庫でも自社冷蔵庫でも-25℃以下で、出荷まで温度を上げません。煮干しパウダー類の乾物は、営業冷蔵庫で-25℃、自社冷蔵庫では出荷直前まで-15℃です。

お手元でも、常温より冷蔵・冷凍のほうが確実に保ちます。とくにサバ節・宗田節はカビが生えやすいので、届いたら冷蔵庫または冷凍庫に入れてください。夏場は数日で変わることがあります。

開封後は密閉して湿気を避けること。これだけで、期限を待たずに使えなくなる分がかなり減ります。

発注サイクルは「使用量 × 置ける状態」で決まります

まとめて仕入れるか、こまめに仕入れるか。判断の軸は「どこまで良い状態で置いておけるか」です。

冷蔵・冷凍の場所が確保できるなら、まとめて持っても品質は保てます。常温の棚しか空いていないなら、こまめに入れたほうが結果的にロスが減ります。置き場所の条件を先に決めてから、発注の間隔を決める。順番が逆になると、安く買ったつもりが傷ませた、ということが起きます。

季節メニューやイベントの前は、使用量が読みにくいところです。棚卸しで実際の使用量を押さえておくと、次の年の見込みが立てやすくなります。

先入れ先出しの徹底

古いものから使う。当たり前のようでいて、袋が増えると崩れやすいところです。詳しくは業務用乾物の賞味期限管理と先入れ先出し(FIFO)の徹底方法にまとめています。

棚卸しのときに見ておきたい3つ

  • 開封済みの袋が、どこに何袋あるか(同じ商品の袋が複数開いていないか)
  • 冷蔵・冷凍に入っていない乾物がないか(とくにサバ節・宗田節)
  • 前回の棚卸しから、実際に何をどれだけ使ったか

数を数えるだけで終わらせず、この3つを見るようにすると、次の発注の精度が上がります。

まとめ

発注と在庫を考えるとき、当店からお伝えできるのは次のことです。

乾物にも入らない時期がある(カタクチイワシは不漁、平子煮干しは豊漁、当店好みの宗田節はレア)。仕入れには時期がある(瀬戸内は秋以降、痩せた魚が煮干し向き)。代わりが利くものと利かないものがある(骨取り魚は当たりがある、焼きあごとあご煮干しは別物)。そしてロスは保管でほとんど決まる

在庫の状況は、各商品ページでご確認いただけます。入荷したものは、最新情報とこのブログでお知らせしています。

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