アジ煮干しは、アジを煮て干した煮干しです。いわしの煮干しとは違う、コクがあって後味のよい、甘い香りのだしが出ます。
「アジ煮干しは、いわしの煮干しと何が違いますか」「長崎産と牛深産は、どう違いますか」とお尋ねをいただくことが多い煮干しです。ここでは、アジ煮干しがどんなだしを出すのか、産地と大きさの違い、アジの粉のことを、当店の規格表をもとに書きます。
アジ煮干しは、アジの煮干しです
当店のアジ煮干しの原材料欄には、「アジ、塩」と書いてあります。煮干しというと、カタクチイワシの煮干しを思い浮かべる方が多いと思いますが、煮干しになる魚はいわしだけではありません。アジ、さば、サンマ、鯛、トビウオ(あご)なども、煮干しになります。
いわし以外の煮干しの中で、アジ煮干しはラーメンのスープに限らず、鍋や和食のだしとしても好評をいただいている煮干しです。
いわしの煮干しとの違い
当店では、アジ煮干しのだしをこうお伝えしています。
- カタクチイワシの煮干しより癖が少なく、上品で、旨みがある
- コクがあり、後味がよく、甘い香りがする
- だしの色は薄めで、生臭みを感じない
| カタクチイワシの煮干し | アジ煮干し | |
|---|---|---|
| 原材料欄 | かたくちいわし、塩 | アジ、塩 |
| だしの持ち味 | 煮干しらしい、はっきりとした味と香り | 癖が少なく上品。コクと甘い香り |
| だしの色 | 産地や取り方で変わる | 薄め |
だしの色が薄めに出るのは、アジ煮干しの持ち味のひとつです。色をつけたくない料理にも使いやすいと思います。
長崎産と牛深産の違い
当店のアジ煮干しは、長崎県と熊本県牛深の二つの産地のものがあります。
| 商品 | 大きさ(規格表) | 当店の説明 |
|---|---|---|
| アジ煮干し(長崎) | 約13cm | ほかの産地に比べて大きめで、だしの出も香りもよい。姿かたちも味もよい |
| アジ煮干し(牛深) | 約15から17cm | 長崎産より味が濃く仕上がっている。煮込みが強いため割れている |
| アジ煮干し(牛深) 訳あり特価 | 約13から15cm | 薄脂で味はよいが、全体に折れていて見た目がよくない。8kg |
| アジ煮干し 小 | 小さめ | 脂が少なく上品。身が柔らかく、だしの出がよい |
違いを一言で言えば、長崎産は姿がよく、牛深産は味が濃い。これはアジに限らず、煮干しの産地の性格としてよく表れるところです。
牛深の煮干しは、炊き(煮込み)が強く効いています。そのぶん味は濃く出ますが、身が割れたり、折れたりして、見た目は長崎産にかないません。見た目で選ぶなら長崎、味の濃さで選ぶなら牛深、とお考えいただくと分かりやすいと思います。
業務用のお客様には、牛深産が多く選ばれています。見た目は割れていますが、長崎産よりお求めやすいためです。
大きいアジ煮干しは、頭を取ると澄みます
アジ煮干しは、いわしの煮干しより大ぶりなものが多い煮干しです。当店では、頭を取ってお使いいただくと、さらに澄んだだしが取れるとお伝えしています。
いっぽう、小さなアジ煮干しは、頭を取らなくても美味しいだしが取れます。小さいものは身が柔らかいので、だしの出もよくなります。
大きいものほど味が強く、小さいものほど上品。この考え方は、いわしの煮干しと同じです。頭とワタのことは、こちらに詳しく書きました。
アジの粉 ― 煮干しの粉と、節の粉
アジには、煮干しを粉にしたものと、節を粉にしたものがあります。どちらも熊本県牛深のアジを使い、鹿児島県で粉にしています。
| 商品 | 原材料欄 | 当店の説明 |
|---|---|---|
| アジ煮干し粉末 | アジ、塩 | アジの煮干しを丸ごと粉砕。上品でコクがあり、甘い香り。粉にすると癖が少なくなる |
| アジ節粉末 | あじのふし | 燻製したアジ節を丸ごと粉砕。香りが強く、節ならではの味と旨み |
アジ煮干し粉末について、当店ではこうお伝えしています。アジ煮干しは、粉にすると、理由は分かりませんが味わいが深くなります。アジ煮干しそのものより癖が少なく、使いやすい粉です。
煮干しの粉と節の粉の違いは、燻製の香りです。煙臭いのではなく、魚と脂と燻製の香りが合わさって、独特の味わいになります。原材料欄を見ると、煮干しの粉には「塩」が入り、節の粉には入りません。
粉は丸のままの煮干しより早く、たくさんだしが出ます。当店では、水に5分から10分ほど浸けたあと、水から炊いて、煮立ったら1分とお伝えしています。一晩浸けておく必要はありません。粒の粗さは煮干し粉と同じくらいで、微粉末ではありません。商品の性質上、ごく稀に小骨が混ざることがあります。
当店の粉は、原料そのものを粉砕したものです。水に溶けるものではありませんので、口当たりが気になる料理では、出汁袋に入れるか、布や細かい網で濾してお使いください。
一緒に仕入れられているもの
アジ煮干し(長崎)の商品ページの「あわせて仕入れられています」の欄には、次の品が並んでいます。この欄の並びは、実際のご注文に基づいています。
アジ煮干しを、いわしの煮干しや、さば煮干しと合わせて仕入れておられる方が多いことが分かります。何種類かを合わせておくと、ひとつの魚の相場が跳ねたときに、受ける影響が薄まります。これは味づくりの話ではなく、仕入れの話としての性質です。
だしの取り方
丸のままのアジ煮干しは、「そのままご使用になるか、出汁袋に入れて煮出してください」とお伝えしています。水に浸けておく時間、煮出すときの考え方は、煮干し全体に共通する話ですので、いりこだし・煮干しだしの取り方をご覧ください。
向かないこと
- 姿を見せたい場合 牛深のアジ煮干しは、身が割れたり折れたりしています。姿を見せる使い方でしたら、長崎産をお選びください
- カタクチの煮干しらしい香りを求める場合 アジは癖が少なく上品なだしですので、同じ味にはなりません
- 小分けで少しずつ使いたい場合 牛深の訳あり特価は8kgの箱で、段ボールに直接入れてお届けします
- 粉を舌ざわりなく使いたい場合 アジの粉は、ごく稀に小骨が混ざることがあります。濾してお使いください
保管のこと
賞味期限は冷蔵で半年です。乾物ですが、美味しさを保つために冷蔵をおすすめしています。冷凍がいちばんです。
煮干しは酸化が進むと味が変わります。当店では、営業冷蔵庫では-25℃以下、出荷直前まで-15℃で保管しています。アジ煮干しとアジの粉には、酸化防止剤を使っていません。
甲殻類アレルギーのこと
原料の魚は、エビやカニと一緒に獲れます。そのためごく稀に、エビやカニそのものが混ざっていることがあります。また、内臓を取らずに丸ごと乾かした煮干しには、多くはありませんが、魚が食べたエビやカニが腹に残っていることがあります。甲殻類のアレルギーに対応されるメニューでお使いになる場合は、頭を取ってお使いいただくのが確実です。
よくいただくお尋ね
Q. アジ煮干しは、どんなだしが出ますか?
A. コクがあり、後味がよく、甘い香りのだしです。だしの色は薄めで、生臭みを感じません。
Q. 長崎産と牛深産は、どう違いますか?
A. 長崎産は姿かたちがよく、だしの出も香りもよいです。牛深産は長崎産より味が濃く仕上がっていますが、煮込みが強いため身が割れています。業務用のお客様には、お求めやすい牛深産が多く選ばれています。
Q. 頭は取ったほうがよいですか?
A. 大きいアジ煮干しは、頭を取るとさらに澄んだだしになります。小さいものは、頭を取らなくても美味しいだしが取れます。
Q. アジ煮干し粉末とアジ節粉末は、どう違いますか?
A. アジ煮干し粉末は煮干しを、アジ節粉末は燻製したアジ節を粉にしたものです。アジ節粉末は香りが強く、節ならではの味があります。アジ煮干し粉末は上品で、コクのある甘い香りです。
まとめ
- アジ煮干しは、アジの煮干し。原材料欄は「アジ、塩」
- 癖が少なく上品で、コクと甘い香り。だしの色は薄め
- 長崎産は姿がよく、牛深産は味が濃い。
- 大きいものは頭を取ると澄む。小さいものは取らなくてよい
- 粉は煮干しの粉と節の粉。節の粉は燻製の香りが強い
- 保管は冷蔵、できれば冷凍。賞味期限は冷蔵で半年
どのアジ煮干しが合うかは、実際に炊いてみないと分かりません。容量は商品ページからお選びいただけます。





