スーパーの惣菜売り場に並ぶ白身魚のフライ。お弁当に入っている天ぷら。フィッシュバーガーの魚。名前を意識しないまま口にしていることの多い魚が「ホキ」です。当店は業務用の骨取り・骨なし魚切り身を扱う問屋で、ホキもその一つとして長くお届けしています。ここでは、ホキがどんな魚で、どこから来て、なぜ揚げ物によく使われるのかを、当店の規格表にある事実から書きます。

ホキは、名前を知らないまま食べている魚です
ホキは、加工用の白身魚として知られた魚です。冷凍食品のフライ、天ぷら、惣菜。そういった「衣をつけて仕上げるもの」に、とてもよく使われています。 フィッシュバーガーの魚もホキであることが多い魚です。
ですので、「ホキという魚を食べたことがありますか」と尋ねられて首をかしげる方でも、実際にはかなりの回数召し上がっているはずです。名前が表に出にくいのは、たいてい衣の中に入っているからです。
どこで獲れる魚か
当店が扱っているホキの産地は、ニュージーランドです。加工地は中国です。原材料の表示は「ホキ」の一語だけで、それ以外のものは入っていません。
南半球の海で獲れた魚が、骨を抜かれ、切り身になって日本へ来る。この道筋は、当店の骨取り・骨なし魚のほとんどに共通しています。骨を抜く作業は機械ではできず、人の手に頼るしかないためです。
白身の中での、ホキの位置
当店では白身の骨取り魚をいくつも扱っています。並べてみると、それぞれ性格が違います。
| 魚 | 持ち味 | 向く仕上げ方 |
|---|---|---|
| ホキ | 癖が少なく、味付けに染まりやすい。適度に脂が乗る | フライ、天ぷら、惣菜、フィッシュバーガー |
| メルルーサ | 深海の白身 | ムニエル、煮付け |
| 助宗ダラ | 柔らかく、熱を通しても硬くなりにくい | 煮る料理、あんかけ |
| 白糸ダラ | 身が締まっていて、ノルウェー産で脂が乗る | 焼く、揚げる |
| カレイ | 身が白く、油分との相性がよい | フライ、唐揚げ、ムニエル、煮つけ |
| メバル | 脂肪が少なく淡白。焼いたときの見た目がよい | 煮付け、唐揚げ |
この中でホキが選ばれるのは、味を付けて仕上げる料理のときです。魚そのものの香りで食べさせる料理なら、縞ほっけやアジのほうが向きます。逆に、下味やソースで組み立てる料理では、癖の少なさがそのまま利点になります。
揚げ物によく使われる理由
当店の商品ページには、こう書いてあります。
白身で適度に脂の乗った魚ですので、調理人様の味付けに染まりとても美味しくいただけます。
この「染まる」という言い方が、ホキという魚をよく表しています。魚が主張しないので、作り手の味がそのまま出ます。 大量に仕込む現場では、これは扱いやすさに直結します。日によって魚の風味が変わると、味付けを合わせ直さなければなりません。ホキはそこが安定しています。
身の水分が多めで、揚げるとふっくらする点も、フライに向く理由の一つです。
数字で見たホキ
商品ページの栄養成分表示から、100gあたりの計算値を写します。
| 項目 | 100gあたり |
|---|---|
| 熱量 | 84kcal |
| たんぱく質 | 17.0g |
| 脂質 | 1.3g |
| 炭水化物 | 微量 |
| 食塩相当量 | 0.4g |
参考までに、当店のサバは熱量326kcal・脂質26.8g、アジは熱量121kcal・脂質3.5gです。ホキは、この中でいちばん脂が少ない魚です。 揚げ物にしても重くなりにくいのは、このあたりにも理由があります。
ホキは、以前より手当がつきにくくなりました
正直に書いておきます。ホキは以前、美味しくて手に入れやすい魚でした。それが、価格が以前よりかなり上がっています(2026年9月現在)。 乱獲の影響ではないかと見ています。
フライの定番として長く使われてきたぶん、需要が世界中にあります。仕入れの現場では、以前と同じ感覚では組めなくなりました。数量がまとまらない時期もあります。
ホキの代わりを探されるようでしたら、白身ではメルルーサや助宗ダラ、衣をつける料理でしたらカレイが近い使い方になります。
当店のホキは、骨を抜いた切り身です
当店が扱うのは、骨取り・骨なし魚切り身としてのホキです。骨はピンセットで一切れずつ、人の手で抜いています。 機械ではできない仕事です。
そのうえで、これも書いておきます。
骨は万全を期して取り除いておりますが、人の手で行う作業ですので、極稀に小骨が残ることがあります。
「骨が入っていない魚」ではなく、「骨を探す手間が要らない魚」としてお使いください。骨があると困る現場、つまり介護施設や、保育園・幼稚園の給食で長くお使いいただいているのは、この手間が消えるためです。
一切れ約50g。必要な枚数だけ取り出せます
当店のホキは、一切れ約50gにそろえてあります。切り身は50g以上になるようにしています。数えるだけで一食あたりの分量が決まりますので、人数の決まった現場で使いやすい形です。
凍らせ方はIQF(個別急速凍結)です。1切れずつバラバラに凍らせてあるので、板状に固まったものと違い、必要な枚数だけ取り出せます。明日は80食、明後日は120食といった日々の増減に、そのまま合わせられます。
容量は2種類あります。まず試されるなら2.5kg(50切)、量を多く使われるなら5kg(100切)です。
ホキが向かない場面
良いことだけ書いても仕方がないので、向かないほうも書きます。
- 塩焼きで魚の香りを味わう献立 … ホキは癖が少ないぶん、素焼きにすると物足りなく感じられることがあります。この場面は縞ほっけのほうが向きます。冷凍の切り身では珍しく塩焼きに向く魚です
- 盛りつけの見た目で選ぶ献立 … 白身で色味がありませんので、彩りを出したい日は赤魚やメバルのほうが向きます
- 脂ののりで満足感を出したい献立 … 脂質1.3gの魚です。サバやぶりとは役割が違います
調理の前に、二つだけお願いがあります
冷凍のまま調理しないでください。 冷蔵庫で、魚の芯まで十分に解凍してからお使いください。凍ったまま火にかけると、冷凍魚特有の臭いが出ます。
解凍のときに滲み出たドリップは、しっかり拭き取ってください。 このドリップが臭みのもとです。ここを省くだけで、同じ魚が別の味になります。
解凍後は、必ず加熱してお使いください。解凍のしかたを詳しく書いた記事があります。
規格
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ホキ骨取り・骨なし魚切り身 50g |
| 内容量 | 2.5kg(50切) / 2.5kg×2袋(100切) |
| サイズ | 約50g/切 |
| 産地 | ニュージーランド |
| 加工地 | 中国 |
| 原材料 | ホキ |
| 解凍方法 | 冷蔵庫で解凍してください |
| ご使用方法 | 解凍後、必ず加熱してご使用ください |
| 賞味期限 | 袋又は箱に記載(生産日から1年) |
| 保管方法 | 冷凍庫で保管してください。生ものですので、解凍後は速やかにご使用ください |
| 当社での商品管理 | 営業冷蔵庫・自社冷蔵庫とも-25℃以下で保管しています |
この商品には酸化防止剤を使用していません。原材料の表示は「ホキ」だけです。
ほかの骨取り魚と、原材料表示を並べてみます
ホキだけを見ていても、位置がつかみにくいと思います。当店の骨取り・骨なし魚を、袋に書かれている原材料表示のまま並べてみます。
| 魚 | 原材料表示 | 産地 |
|---|---|---|
| ホキ | ホキ | ニュージーランド |
| 縞ほっけ | 縞ほっけ | アメリカ |
| アジ | アジ | ニュージーランド・ノルウェー |
| 赤魚 | 赤魚、酸化防止剤(V.C) | ノルウェー・アイスランド・アメリカ・ラトビア |
| カレイ | 黄金カレイ、PH調整剤、貝Ca | アメリカ |
加工地は、アジが中国とベトナム、そのほかはいずれも中国です。
こうして並べますと、魚の名前だけのものと、そうでないものがあることが見ていただけます。ホキ・縞ほっけ・アジは、魚の名前だけです。
これは良し悪しの話ではありません。赤魚の酸化防止剤(V.C=ビタミンC)は色が変わるのを抑えるため、カレイのPH調整剤と貝Caは水分と食感を保つためのものです。どちらも理由があって入っています。
ただ、園や施設によっては、入っているかどうかをお確かめになるところがあります。そのときにお問い合わせをいただかなくても済むよう、当店では入っているものは入っていると書き、入っていないものは入っていないと書いて、そのまま並べています。





